2024年3月16日に小浜工場にて新棟記念植樹&内覧会が行われました。記念樹は「十月桜」という品種で10月と4月に2回花を咲かせるお得な桜になっています。内覧会では、新棟および水素発電システムの見学をおこないました。
小浜新棟には「ハイドロキュービック」が世界で初めて工場に導入されています。ハイドロキュービックとは太陽光発電と水素の製造・発電設備を組み合わせた、電力貯蔵が可能なクリーンエネルギー発電システムです。
太陽光発電で生み出された電力は、平日では工場稼働のため最大限利用されますが、休日や長期休みの時は、電力消費が減って余剰電力が生まれます。この余剰電力を使って、純水を電気分解し、水素と酸素に分離させます。生成した酸素は外へ放出し、水素のみ水素貯蔵装置内にある、水素を取り込む合金に吸着させ、蓄えます。水素は気体ですが、この合金に吸着されて固体の原子に変わります。結果、気体の状態に比べ約1000分の1の体積での貯蔵が可能になります。発電の際は、タンク内を温め、合金から水素を分離させます。分離した水素を燃料電池まで送り、酸素と反応させて発電します。
すべてのタンクが満貯蔵の状態で、電力換算で約675kwh貯めることができます。これは一般的な4人家族の約50日分に相当する電力です。このシステムにより、地域住民の方々に小浜工場を避難所として利用いただいた際も、生活や情報取得に欠かせない電力供給を継続することができることから、他の避難所よりもより良い環境をご提供できると期待しています。