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1.高周波チップ部品で代表的なチップ減衰器

1.1 色々な減衰器および減衰器の役割と用途

色々な減衰器

・減衰器には色々な種類があります。
・チップ減衰器(アッテネータ)は、同軸型またはモジュール型の減衰器に組み込みます。

チップ減衰器と組み込む減衰器

減衰器の役割

減衰器は、電気信号を適切な信号レベルに減衰させる電子部品で、減衰量はデシベル (dB)で表示します。
減衰量は通常負の値ですが、表記する場合マイナスを省略します。


減衰器の動作

減衰器の動作

減衰器(:アッテネータ)の用途

減衰器(:アッテネータ)は、電気信号を適切な信号レベルに減衰させることが可能なため、
以下のような用途で使用されます。


1)レベル調整用減衰器

レベル調整用減衰器

2)インピーダンスマッチング(不慮の事故防止) 

レベル調整用減衰器

3)その他

広帯域&直線性を活かした測定用途

1.2 減衰器(:アッテネータ)の回路構成と1チップ化

減衰器(:アッテネータの回路構成

減衰器は抵抗器を組み合わせて構成可能です。
回路構成として、T型、π(パイ)型、ダブルπ(パイ)型などがあり、通信系のシステムでは、50Ωに整合する必要があります。

減衰器アッテネータの回路構成

減衰量ごとの抵抗値例

減衰量に合わせた抵抗値の組み合わせが必要で、
各回路構成での抵抗値も多種・多様になります。
π型回路における抵抗値の例を右に示します。
この組み合わせで50Ωに整合できます。

減衰量ごとの抵抗値列

ATT(dB) R1,R3(Ω) R2(Ω)
1 869.5 5.8
2 436.2 11.6
3 292.4 17.6
4 221 23.8
5 178.5 30.4
6 150.5 37.4
7 130.7 44.8
8 116.1 52.8
9 105 61.6
10 96.2 71.2

チップ減衰器(アッテネータ)による1チップ化

単体の抵抗器を組み合わせて減衰器を構成する場合、最低3個必要となります。
チップアッテネータは1素子で減衰器を実現するので、以下のようなメリットがあります。

チップ減衰器(アッテネータ)による1チップ化

・単体で性能を保証します。
・一素子で、信号端子、グランド端子があり、PCB上のレイアウトが容易です。
・寄生キャパシタンスやインダクタンスを小さくできます。

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