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3.チップアッテネータの主な特性とPATシリーズ

3.1 チップアッテネータの主な特性

減衰量とVSWR

チップアッテネータでは、減衰量(Attenuation)と電圧定在比(VSWR)が
高周波特性を決定する主な特性です。
減衰量は入射波が伝送波となる時の減衰の度合いを表します。
VSWRは入射波と反射波に関係する比率を表します。(詳細は後述します。)

減衰量とVSWR

PATシリーズの定格の解説

代表的なチップアッテネータ PATシリーズでは、減衰量を1dB stepで選択可能です。
VSWRはサイズや使用周波数に依存します。

PATシリーズの定格の解説

PATシリーズの実際の特性

PATシリーズでは減衰量を1dBごとに選択でき、製品名が異なります。(詳細はカタログを参照ください)
また、それぞれの減衰量ごとに許容差を規定しており、
実際の特性はこの規定以内です。
下図はPAT1220-C-3dB(3dB品)の減衰量とVSWRの特性データです。

PATシリーズ特性例

PATシリーズ特性例02

3.2 高周波回路検討で必要なSパラメータとその測定

Sパラメータとは

Sパラメータは、高周波回路で良く用いられるパラメータで、
入射波、伝送波、反射波の関係を示すものです。
2ポート素子では、4つのパラメータで表され、以下に示すような関係となります。

Sパラメータ

Sパラメータの測定方法

Sパラメータは、ネットワークアナライザーで測定することができます。
測定対象(DUT)がアッテネータの場合 S11,S21,S12,S22 は以下となります。

ネットワークアナライザー

 

Sパラメータ

 

DUTがアッテネータの場合

S11:リターンロス( Return Loss )
S21:減衰量( Attenuation )
S12:減衰量( Attenuation )
S22:リターンロス( Return Loss )  

リターンロスとVSWRの関係
Return Loss=
20log10(VSWR+1/VSWR-1) (dB) 

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