色々な減衰器
・減衰器には色々な種類があります。
・チップ減衰器(アッテネータ)は、同軸型またはモジュール型の減衰器に組み込みます。
減衰器の役割
減衰器は、電気信号を適切な信号レベルに減衰させる電子部品で、減衰量はデシベル (dB)で表示します。
減衰量は通常負の値ですが、表記する場合マイナスを省略します。
減衰器の動作
減衰器(:アッテネータ)の用途
減衰器(:アッテネータ)は、電気信号を適切な信号レベルに減衰させることが可能なため、
以下のような用途で使用されます。
1)レベル調整用減衰器
2)インピーダンスマッチング(不慮の事故防止)
3)その他
広帯域&直線性を活かした測定用途
減衰器(:アッテネータの回路構成
減衰器は抵抗器を組み合わせて構成可能です。
回路構成として、T型、π(パイ)型、ダブルπ(パイ)型などがあり、通信系のシステムでは、50Ωに整合する必要があります。
減衰量ごとの抵抗値例
減衰量に合わせた抵抗値の組み合わせが必要で、
各回路構成での抵抗値も多種・多様になります。
π型回路における抵抗値の例を右に示します。
この組み合わせで50Ωに整合できます。
ATT(dB) | R1,R3(Ω) | R2(Ω) |
---|---|---|
1 | 869.5 | 5.8 |
2 | 436.2 | 11.6 |
3 | 292.4 | 17.6 |
4 | 221 | 23.8 |
5 | 178.5 | 30.4 |
6 | 150.5 | 37.4 |
7 | 130.7 | 44.8 |
8 | 116.1 | 52.8 |
9 | 105 | 61.6 |
10 | 96.2 | 71.2 |
チップ減衰器(アッテネータ)による1チップ化
単体の抵抗器を組み合わせて減衰器を構成する場合、最低3個必要となります。
チップアッテネータは1素子で減衰器を実現するので、以下のようなメリットがあります。
・単体で性能を保証します。
・一素子で、信号端子、グランド端子があり、PCB上のレイアウトが容易です。
・寄生キャパシタンスやインダクタンスを小さくできます。