減衰量とVSWR
チップアッテネータでは、減衰量(Attenuation)と電圧定在比(VSWR)が
高周波特性を決定する主な特性です。
減衰量は入射波が伝送波となる時の減衰の度合いを表します。
VSWRは入射波と反射波に関係する比率を表します。(詳細は後述します。)
PATシリーズの定格の解説
代表的なチップアッテネータ PATシリーズでは、減衰量を1dB stepで選択可能です。
VSWRはサイズや使用周波数に依存します。
PATシリーズの実際の特性
PATシリーズでは減衰量を1dBごとに選択でき、製品名が異なります。(詳細はカタログを参照ください)
また、それぞれの減衰量ごとに許容差を規定しており、
実際の特性はこの規定以内です。
下図はPAT1220-C-3dB(3dB品)の減衰量とVSWRの特性データです。
Sパラメータとは
Sパラメータは、高周波回路で良く用いられるパラメータで、
入射波、伝送波、反射波の関係を示すものです。
2ポート素子では、4つのパラメータで表され、以下に示すような関係となります。
Sパラメータの測定方法
Sパラメータは、ネットワークアナライザーで測定することができます。
測定対象(DUT)がアッテネータの場合 S11,S21,S12,S22 は以下となります。
Sパラメータ
DUTがアッテネータの場合
S11:リターンロス( Return Loss )
S21:減衰量( Attenuation )
S12:減衰量( Attenuation )
S22:リターンロス( Return Loss )
リターンロスとVSWRの関係
Return Loss=
20log10(VSWR+1/VSWR-1) (dB)