終端器と終端抵抗
・高周波信号は、オープンポートで反射し回路に影響を与えるので、
その信号を吸収し反射を抑えるのが終端器です。
・反射波を吸収するのに通常抵抗を用い、これを終端抵抗と言います。
同軸ケーブルなど、実装が容易でない場合、終端器を使用します。
通常のチップ抵抗器を終端抵抗として使用しますが、
当社の高電力薄膜チップ抵抗器は、電力が大きい回路構成で終端するのに有効です。
特に、HPTシリーズは放熱特性に優れた窒化アルミ基板を使用していますので、
後述する実装方法を適用することで、より大きな電力を終端できます。
PCS・HPTシリーズの特長
・PCS:アルミナ基板、HPT:窒化アルミ基板
・インピーダンス整合:50Ω
・良好な放熱性能で高電力で優れた負荷特性
・実装が容易で、信頼性も高い電極構造
PCS・HPTシリーズの用途
1)オープン回路での終端
高周波回路のオープン回路の反射波の抑制。
2)アイソレータでの終端
サーキュレータの一端を終端器に接続し、インピーダンスの不整合による反射波の吸収
PCS・HPTシリーズの実装
・入力信号を抵抗素子経由でグランドに落とすため、抵抗部分が発熱します。
・定格電力内であっても、基板への放熱を考慮する必要があり、図のような多くのサーマルビア、あるいは放熱器の使用が必要です。
PSシリーズは、入力を2つの出力に分配するための素子です。
20GHzまでの広い周波数帯域で使用できます。
両出力のパワーバランスを規定しています。
PSシリーズの特長
・抵抗タイプの2分配素子(入力:1 出力:2)
・DCから20GHzまでの広い周波数レンジ対応
・薄膜技術採用で低反射
・小型面実装タイプ
PSシリーズの用途
1) 出力拡大のための信号分配
出力拡大するために、信号を均一に分配(分配後、アンプで増幅し合成器へ)
2) 測定器接続のための信号分配
測定器に接続するために信号を分配(インピーダンス整合が取れて分配)